「もう40になるの?そりゃ俺もトシをとるわけだよ。どう?」
「もうね、『この世の終わり』って感じです」
「あははは!それはいいね、この世の終わりかあ。それくらいに思ってると、『あ、意外と40ってたいしたことないな』って思うよ」
以前、こんな記事を書いた。
いよいよわたしが恐れていた40歳がくる。
恐れていたというか、想像もつかなかった『この世の終わり』がやってくる。
あれを書いてから数ヶ月経った今も、自分が40歳になるという事実に対してどう向き合ったらいいのか…なんて大袈裟な話じゃないのだが、まったく実感がわかないままその日が近づいてきた。
『この世の終わり』にどう対処していいかわからないわたしは、名案を思いついた。
「いつ年をとったか曖昧にする」作戦だ。
わたしの誕生日に日本にいなければいいのだ。
できれば時差がある方がいい。
日本生まれのわたしの日本時間の誕生日、わたしは日本にいない。
日本時間で0時になったとしても、わたしがいる場所は誕生日前日で39歳のままだ。
お誕生日おめでとうってメールがきても、「わたしまだ39歳ですけど?でもありがとう♪」と余裕を持って受け止められる気がする。
40歳になるのは嫌だけど、誕生日自体は好きだから、現地で誕生日という「日付」を楽しむ。日本はそのころきっとわたしの誕生日じゃないはず。もしくはもうわたしが40歳だという事実なんか薄れていると思う。何を言ってるのかわたし自身もわからないけど。
とにかく、実際自分がいつ40歳になるのかは曖昧な感じにすれば、39歳なのか40歳なのか曖昧なまま40歳という重みを実感せずに済むのだ!
そうであればせっかくの30代最後は派手にぶちかましたい。
もともとわたしの中二病的寿命は40歳なのだ。
今まで体験していないこと、一生経験出来ないと思っていたことをしてみたら「我が生涯に一片の悔いなし!」と拳を天につきあげながら笑って40歳を受け入れられるかもしれない。
ちっぽけなわたしの人生経験からしたら未経験だらけなのだが、遅咲きのキラキラ女子としてはできればゴー☆ジャス…もとい、ゴージャスなことをしてみたい。
肩にインコのお人形を乗せて地球儀を回しているような時間はわたしには残されていないのだ。
そんな折にわたしは再訪したいと思っていたNY行きのファーストクラスの特典航空券の空席を見つけてしまった。
先人の言う通り、ビジネスクラスで充分なんだろうということは想像に難くなかった。
でも空席ありの表示を見つけた時に、平民のわたしがファーストクラスに乗って高級ホテルで誕生日を迎えるというアホみたいに贅沢な世界の終わりのプランがその時決まった。
マイルを貯めてspgカードを作らなかったらこんな経験をすることはできなかった。
1年もかけずにこんな面白いことになっているのだから、40歳ももしかしたらたいしたことないのかもしれない。
それを確かめに行ってきます。