2022年陸マイルの旅

2017年から陸でマイルを貯めつつANA隠密修行をしたわたしの趣味の旅行(遠征)、買い物、グルメ、つれづれ日記。

NY最古のウィスキー蒸留所、Kings County Distilleryの見学ツアーに行ってきた!

2018年1月にNYに旅行した際に、ブルックリンのウィスキー蒸留所Kings County Distilleryの見学ツアーに参加してきました。

Kings County Distilleryは2010年にできた、"NY最古"のウィスキー蒸留所です。

たった8年で最古って?なぜかっていうと、アメリカ禁酒法時代のあとNYにはずっとウィスキーの工場はなかったからです。

NY州の法律がかわって蒸留所を作ることが容易になったとかで、そこに颯爽登場したのがここ、Kings County Distilleryなのです。

よく晴れたとても寒いある日、凍えながら歩いて行くと入り口が見えました。

工場はこの門の奥ですが、受付はこちら門の右手にあります。 

f:id:jabobeat:20180611111411j:image

コーヒーとウィスキーが飲める小さなバーになっています。

もちろんここで出てくるウィスキーはKings County Distilleryのウィスキーです。ツアーに参加しない人はここでテイスティングをしたり、購入することができます。

わたしはツアーの予約をしていたので時間までここで待ち、ツアー参加者の証のバッジをもらいました。
f:id:jabobeat:20180611111438j:image

時間になると工場まで行くようにうながされるので、歩いて門の先の小さなレンガ造りの建物を目指します。
f:id:jabobeat:20180611111403j:image

▲100年以上前のレンガ造りの小さな建物を改築し、たった1棟でウィスキーの蒸留から熟成まで行われています。


入り口を抜けたところにあるドアにはこんなメモが。この扉を開けて2階にあがっていくとツアーの受付があります。

ツアーの最後にテイスティングをするのもこの階段の上。
f:id:jabobeat:20180611111346j:image

受付を済ませてまた1階に降り、さっそくツアースタートです。

英語力にかなり難があるので事前に英語はとてもとてもできないと伝えると、「Ah...」とかなり困らせてしまいましたが、簡単な英語でとてもわかりやすく説明してくれました。
f:id:jabobeat:20180611111430j:image
この小さなスペースで原料となるとうもろこしを発酵させ蒸留し熟成させるまで全てを行っています。全てが手作業です。
f:id:jabobeat:20180611111408j:image

「私たちはジムビームみたいに大きな、コンピューターで管理された工場じゃない。全てを手作業でやっているの」という言葉が印象的でした。
f:id:jabobeat:20180611111423j:image

見学している時も、丁寧に手作業で大きな樽をかき回している方がいました。
f:id:jabobeat:20180611111434j:image

 

▲発酵しているところ。ぶくぶく。
f:id:jabobeat:20180611111355j:image

▲細かく砕いたトウモロコシを発酵しやすいように加熱します
f:id:jabobeat:20180611111349j:image
アメリカのウィスキーといえばトウモロコシですが、こちらではトウモロコシのみだけではなく、モルトを少しだけ加えて熟成させたものも作っています。

2階ではオーク樽やシェリー樽に詰められてゆっくりと出番を待っている熟成樽がたくさん並んでいました。

エアコンなどは一切使わず、全てを自然に任せて熟成させているそうです。
日差しがたくさん入る暑い日は暑いまま、冬の寒い日は寒いまま、じっくりこの場所で静かに熟成されていきます。

冬のやわらかな日差しが入り込んだこの部屋は、静謐で荘厳な空気が漂っていました。
f:id:jabobeat:20180611111445j:image

▲瓶に詰められる日を待っている樽たち。
f:id:jabobeat:20180611111352j:image

▲樽に詰めた日と、詰めた人のサインが樽ひとつひとつに書いてあります。これはライのウィスキー。

できたてから寝かせたものまで、色と匂いを嗅がせてもらってからテイスティングさせていただきました。

1日目はまだ透明だけれど、1ヶ月寝かすとうっすら色づいてきます。1年寝かすと褐色に、さらに寝かすとチョコレートのような色にかわっていきます。

匂いは若いものはツンと鼻につくアルコール臭が、寝かせるにしたがってまろやかになっていきます。

まだ透明な若いウィスキーはムーンシャインという素敵な名前がついていました。

テイスティングタイムではムーンシャインの他に、バニラやキャラメルの香りが漂うバーボン、熟成させたバーボン、カカオの殻をムーンシャインに漬けたチョコレート・ウイスキーを試飲させて頂きました。

カカオの殻はブルックリンの人気チョコレート専門店マスト・ブラザーズの協力を得ているんだそう。

一口飲んだ時になんだか懐かしい味がする…と思っていたら、「以前飲んだ人にSOY SAUSEに似ていると言われたことがあるんだけど、似てる?」と訊かれてハッとしました。

チョコレートウイスキー、おしょうゆ味がする!!!!
f:id:jabobeat:20180611111441j:image

新たなフレーバーウィスキーの実験もしているそうです。

失敗もたくさんあるけれど楽しんでやっているのよ。と笑いながら説明してくれた通り、コーラフレーバーの匂いは「!?!?!?」って感じたり、かぼちゃフレーバーは「これかぼちゃってわかんない」って匂いを嗅ぎながら笑ったり。


f:id:jabobeat:20180611111358j:image

 

英語力が迷子すぎるわたしでもわかりやすく、工場の歴史やウイスキー造りの工程を丁寧に、時にはユーモアを伴って教えて頂けてとても素敵なツアーでした。

こんな小さくて暖かい工場で作られるウイスキーが美味しくないわけありません!

わたしは5年熟成のバーボンと、チョコレートウイスキーを買って帰りました。

Kings County Distilleryのウイスキーは日本でも買うことができますが、

現地に行かれることがあれば是非"NY最古"のウィスキー蒸留所の見学をしてお気に入りの味を自分の舌で見つけて購入して帰られることをオススメします!

cloudandwaterny.com

工場見学ツアーは火~金曜の15時・17時、土曜の13~17時の1時間ごと、日曜の13時・15時・17時に開催。

所要時間は約45分で、料金は14ドルです。

http://kingscountydistillery.com/tours/

次のNY旅行の予定に組み込んではいかがでしょうか?