おはようございます、ねえさんです。(もうにゃぼんでいいか?)
あなたはネット上の繋がりしかなかった方と、お酒を飲みに行ったことはありますか?
本日はサシ飲みで、タイトルにふさわしくはしごもしております。
今回は特別篇、最初で最後となります。
ある日のDMにて…
オフ会に参加した翌日だった。オフ会の記事を書き上げ、まだ前夜の反省と楽しかった記憶でテンションが迷子になっていたのだと思う。
「『さささんに逢いたい』のですがー!」
いかがですか?なんて丁寧さはひとつもなく、唐突にDMを送った。勢いだけで。
たぶん、それまでほとんどTwitterでもお話をしたことはなかったと思う。ブログは拝見していたし、わたしがブログを開設してから20日後に読者になって下さっていた方だった。
きっと彼は戸惑ったと思う。ロクに話したこともなく、なおかつ最新のブログはぶっとんだオフレポ記事の張本人だったのだから。
わたしは自分の勘には従うことにしている。自分の直感みたいなものを信頼しているからだ。そしてたいていの場合、直感に素直に従うほうがものごとはうまくいく。
ブログやTwitterを拝見していて、なんとなく趣味とかウマが合うような気がしていた。
お酒や辛いものをたくさん摂ると翌日トイレの回数が増えるところや、誘いは基本的に断らないところなど、いくつかのエピソードがわたしの親しい男友達に似ていて一方的に親近感をおぼえた。
変人だと思われるのはわかっていたけれど、それで引かれるならわたしの勘が外れたということだ。そう思って、DMを送った*1。
わたしがその日書き上げたオフレポを早速読んでくれていた彼からは、快諾とともに「オフ会楽しまれてて何よりですヾ(๑╹◡╹)ノ"」という一言が添えられていた。
わたしの勘は外れなかった。その上、一筋縄ではいかなそうな人だな、とますます興味がわいた。*2
具体的な日程を詰める過程で、わたしは徐々に彼と話すようになった。
お互いの予定がなかなか合わなかったせいで、実際に会うのがだいぶ先になったことが結果的に良かったのだと思う。
どんな方かよくわからないまま勢いと勘だけでお誘いするなんて、普段のわたしにはあまりないことだったからちょっと不安だったけれど、ポツポツと会話を重ねることで、わたしはお会いできるその日を心から楽しみに待つことができた。
場所はわたしが招待を受けたパーティ。
たまたま彼と予定を合わせた日に後日招待状が送られてきて、もしお嫌でなければ…と当初予定していた場所からの変更をお願いしたところ、快諾して頂いたのだった。
初対面がパーティだなんて、緊張する。
某日、某所にて…
まだ梅雨明け前のこの日も朝からよく晴れていた。
仕事を早く終わらせて銀座に向かい、わたしはこの日運命の出逢いをした。
これから初対面の人と会う緊張を溶かしてくれたのも、この時計だった。
きっと彼ならわたしがどんなに嬉しいかを、この時計の良さをわかってくれるだろう。そんな気がしたからだった。
パーティ開始の時間に合わせてお店へ行くと雲行きが怪しくなってきて、ポツポツ…と降ってきた雨はすぐに激しい夕立にかわった。
お店の入り口が見えるソファで、お店の方と先日のトロッターあかなくなった事件についてや旅行の話をしていると、雨を避けるように足早に彼が店内に入ってきた。
待っている間に何人かの男性が入ってきたけれど、わたしは彼が入ってきた時に一目でこの人がわたしが待っていた人だとわかった。
わたしから声をかけるのが先だったか、ほぼ同時だったか。
それまでわたしの話し相手をしてくれていた店員さんに挨拶をして、パーティ会場へ向かった。
パーティ会場に行ってまず思ったのは、「ワイには場違いなところや…」だった。
わたしのエスコート役をしてくれている彼は涼しい顔で立っていて、こういう場所にも慣れているかのように見えた。
いまさらながら初対面の人と何を話していいかわからなくなっていたわたしは、一気に場違い感と緊張でどうにかなりそうになった。
招待客の中に、叶姉妹のパースが歪んだらこんな感じかな、と思わせるようなゴージャス(?)な2人組の女性がいた。
シャンパンで乾杯したあと、わたしの考えを見抜いたかのように同じようなことを耳元で彼が囁いて、それに思わず声上げて笑うとわたしの緊張は一気にとけたのだった。
夕方に運命の出逢いをしたわたしだったが、このパーティ会場でも滅多にない出来事を体験することになった。
パーティの司会が、わたしの知人だったのである。
友人知人にこのような仕事をしている人は何人かいるが、まさか今日この場所で会うとは。会場のはじからわたしが小さく手を振ると、彼女は一瞬驚いた顔をして頷き、パーティの司会を始めた。
慣れ親しんだ顔を見たことで、わたしはますますリラックスした。
わたしがリラックスするというのは決して安心材料にはならないのだけれど……。
何回かシャンパンをおかわりして飲みつつ、レセプションを見ながらポツリポツリと小声で会話をした。
新しいリゾートについてのレセプションだったので、オーストラリアのグランピングが面白そうだね、とか旅行について。
旅行好きのマイラーとして、まったく初対面に相応しい場を選ぶことができたと思えたし、偶然彼と会う日にこのパーティに招待されたことに感謝した。
緊張の糸がだいぶほぐれてきたわたしのところに、一仕事終えた知人がやってきた。
お互いを紹介し、わたしは彼そっちのけで知人と暫く会話を続けた。失礼な話である。
美味しいお酒に、美味しいフィンガーフード。気の置けない知人。リラックスするわたし。数え役満といったところだろうか。
すっかり敬語も忘れて、わたしはかぶっていた猫も捨て去り、お酒を次から次へと頂いた。
猫が過ぎ去った後のわたしは、終始ケラケラ笑いながら会場にあった高級なお酒を目ざとく見つけて飲みたいと頼んだりと中々の人っぷりを発揮していった。
パーティがそろそろ終わりに差し掛かる頃、わたしが時計を見ると彼がすぐにわたしの時計に気づいた。
酔っ払っていたわたしは、気づいてくれたことが本当に嬉しくて、今日ここに来る前にどんなことがあったかを勢い込んで話した。彼はそれを自分に起きた出来事のように喜んで聞いてくれた。
わたしにとって、ファッションは自分を形成する重要なファクターで、アイデンティティだ。
わたしのファッションを褒めてくれたことは、わたしにとっては最上級に嬉しいことだったし、またわたしも劣等感と嫉妬をおぼえるほど彼のセンスが抜群に良いことが好ましく嬉しかった。
せっかく素敵な時計を手に入れて時間を確認したわたしの発した台詞は酔っ払いそのもので、次のお店の予約に遅れてしまうという焦りもあったけれど
「もう出よ。パーティ飽きた。」という童話に出てくる我儘な姫もビックリのものだった。
わたしはパーティを、お酒を、彼との会話を大いに楽しみパーティ会場を後にした。
二軒目は焼肉屋さんだった。
この数日前に彼が肉を食べたいと呟いていた時に、わたしが「食べましょう」と応じて焼肉になった。
いくつかお店をピックアップして、最終的に彼に選んで予約してもらった。
パーティで散々お酒を頂いたので、ハイボールでスタート。
タンの盛り合わせとか、他にもいろいろ頼んだのだけれど、飲みすぎて食欲がなくなってしまったわたしはほとんど彼に食べてもらった。
2人でいるのに1人焼肉状態。
翌週にNYとカンクン旅行を控えていたのでその話や、まだまだ陸マイラーになったばかり、ブログをはじめたばかりのわたしにマイルのため方やブログ運営のためになる話等も教えてもらった。
この頃にはすっかり酔っ払って楽しくなっていたので、わたしは控えめにいって相当フランクに、要するに初対面とは思えないほどの気安さで昔からの友人と飲んでいるかのように話していたと思う。
と思う。と書いたのは、あまり記憶がないからだ。
初対面の人の前でここまでそこそこ酔っ払った経験がわたしにはないので、よっぽど楽しかったんだと思う。思う、思うしか書けないのが泥酔した人間のダメさ加減をよく表している……と思う。
ただ、泥酔した翌日は大概ひどい自己嫌悪に陥るのに、この日の翌日は妙に楽しかったという感情ばかりが先にたったのだった。
とても不思議な一日だった。
自分の直感を信じた自分が誇らしかったし、文字だけではわからないことがお会いすれば「ああ、こういうことだったんだ。」とストンと腑に落ちた。
言葉にできないセンスや雰囲気みたいなものを共有できる、共通点。
酔っ払って彼に迷惑をかけておいて何を言うんだという突っ込みもあるだろうけれど、わたしにとっては時計と、新しい友人とのふたつの素晴らしい出逢いがあった完璧な一日だった。それは、まるで神様から貰ったギフトのように。
あっという間にシンデレラタイムになって、この不思議で魔法的な最高に楽しい1日は終わりとなった。
(もちろん翌日起床後にお礼と平謝りのメッセージを送った ことは間違いない。)
今回お会いしたのはさささん
今回お会いしたのは、言わずとしれたさささんである。
ほぼ毎日ブログを更新し、内容はマイラーのためのわかりやすい解説記事やお得情報、さささん自身が思ったこと、そして人気シリーズのはしご酒など多岐にわたる。
ブログと真摯に向き合っている姿や、ブログやTwitterでの人当たりの良い対応に、男女問わずファンも多いのではないだろうか。
実際にお会いするとTwitterなどで拝見している通りの物腰の柔らかさ、さりげなくエスコートしてくれるスマートさがとても素敵なのだが、時折見せるウィットに富んだブラックユーモアや、たまに一人称が「俺」になるところがなんともいい意味で萌えさせてくれる。
会話がテンポよく進むので、ついついこちらの化けの皮がはがれてしまう…のはただのわたしのお酒の飲みすぎである。
わたしの文章を面白いと言ってくれたので、今後はわたしのブログの師匠としてわからないことは相談にのってもらおうと思う。
今日も素敵なマイラーさんに出会うことができた。
あとがきのようなもの
さささんのはしご酒シリーズは愛読者も多いので、さささんがブログに書くまでは今回のことは書かないと決めていた。
わたし自身もいつも楽しみにしているから、先にわたしが書いたら興ざめだもの。
そしてそれは正しかったと、さささんの記事を読んで、思った。
わたしはきっと、オフレポの時のように面白おかしく書いてしまうから。
さささんの淡々としていて、ちょっとクスリとさせられて、でも清潔な文章を汚したくないなって思った。
だけどやっぱり、あの時自分がどんなことを感じたかを忘れないうちに書き残したいなって思うようになって、そんな時に「冷静と情熱のあいだ」を思い出した。
ちょうど2人だし、わたしが同じ時にどんなことを感じていたかを、できるだけさささんのはしご酒の構成と文体に近づけて書いてみたら面白いんじゃないかって思った。
わたしは文章を書くことが好きで、たまにこういう試みを思いついてやっている。以前はTwitterで私小説のようなものを書いていた。140文字ずつ、文章を途切れさせずぶつぶつと呟くように物語を書いたら面白いなって思って。
だから、思いついてからすぐさささんに、さささんのタイトルに「ROSSO」ってつけて書いてもいいですか?って訊いた。さささんは、詳しいことは何も聞かずに、「楽しみにしてますね!」って、わたしが場所を変更してもいいか訊いた時と同じように、快諾してくれた。
思いついたはいいものの、実際やるとなるとTwitterで小説を書くよりも難しかった。
わたしの文体は崩れていたり、固かったり、一定じゃない。だけど自分をネタにする時は基本的にはおちゃらけて、できるだけ読む人が笑えるようにって思って書いている。
それだと統一感がなくなるし、でもどこかに笑える要素は差し込みたい。
さささんの文体を真似しながら書いていて、冗長にならずにほんの一行だけクスリと笑えるような文章を差し込んでいたり、さささんの文章構成能力すげーな!って思った。
だからこれ読んでくれた人は改めて本家さささんのわたしの回を読んで見てほしい。
わたし、自分の文章は結構好き。この一個前に書いたリムジンバスなんか、かなり気に入ってたりする。
だけど今回はじめて敗北しそうになった。こんなに一記事に時間かかった事ない。それでもどうしても読み物として楽しめるクオリティで今月中に公開したかったし、どうにか間に合って良かった。
こんなアホな提案を快諾してくれたさささん、ありがとう。
これを読んでくださる方が、楽しんでくれたらいいなって思います。
今日で7月も終わりですね。7月最後の憂鬱な月曜日の息抜きになったら幸いです。
読んでくれてありがとう。
ここからは余談と明日の予告。もう疲れただろうから読まなくていいよ。
自分の欠点は冗長になりがちな点で、それは普段LINEとかでもわたしのほうが吹き出しの数が多い。
わたしの友達にひとり凄いカタコトで返すのがいて、基本わたしには三文字でしか返さないんだけど、わたしは彼の言いたい事がだいたいわかる。まぁそれは付き合いの長さとかもあるし、わたしの読解力の高さを褒めるべきなんだけど、三文字とは言わずとも引き算して多すぎない言葉で自分の気持ちを伝えられるようになりたいなって思ってる。ね?あとがきになった途端冗長になってるでしょ。
公開できるところまで書き上げられたことは自分で自分を褒めてあげたいけど、まだまだだなってつくづく感じた。
でも、すごく書いていて楽しかった!
わたしはブログで収益とか、読者の利益になるようなことはぜんぜん書けない。でも書くことが好きだって改めて思った。
はしご酒ファンの人でこれ読んで腹立ったらごめんね。あと、さささんのはしご酒シリーズを知らない人がもしいたら、さささんのブログを読んでみてください。面白いから。
ハイテンションだったり、しっとり?してたり、文体も定まってないわたしの文章だけど、これからもよろしくおねがいします。
で、最後に明日の予告。
明日久しぶりに隠密修行してきまーす。
ということは、リアルタイム更新です。わたしはてなブログの機能まだいまいちわかっていないんだけど、更新のお知らせがしょっちゅう出てくるのかな?鬱陶しかったらごめんなさい。
隠密ブログは、わたしがすごく憧れているにしきりおさんがいなかったら始めなかった。にしきりおさんの文章力もものすごくて、差し込まれるいらすとやの絵も絶妙で、でもなによりもにしきりおさんの女性としての芯の強さとしなやかさが文章の端々に表れていて、これまたSugeeeeeとしか言えないんだけど、いつかにしきりおさんのような人を惹きつける文章を書けるようになりたいなっていう目標です。
まだまだ憧れのひとの背中を必死で追いかけてるような感じだけど、このリアタイ更新シリーズ、わたし結構好きなのでまた遊びに来てもらえたら嬉しいです。
余談まで読んでくださった方、ありがとう。6220文字だって。
そろそろほんとに読む側も飽きちゃう頃だと思うので、今日はこれでお別れです。
それではまた!